小規模劇団が、いかにして人手不足を乗り切ったのか
今回は、人手不足「人形劇団」が、どうやって戦っているのか
というお話。
人形劇団オレンジスカンクは現在4名体制
その数で、裏方、キャスト、宣伝、人形の製作、等々
すべてやります。
まあ、フツーにやって、フツーに上演すれば多分何の問題もない。
毒にも薬にもならない、気楽な作品を作っています。
が、やるならトコトンがモットーな団員たち
妥協させてもらえません。
当然、人数的な問題も出てくるわけで、
結果、舞台裏の段取りの稽古に一番時間がかかります。
たとえばセリフをすべて録音にしてしまえば、ずいぶん楽なんでしょうが、
セリフは生の声でないと、やはりライブ感がなくなるので、
一部を除いて録音は禁止。
マリオネットは糸が絡んだり、事故が起こることも多いので、録音だとミスったときに面倒なことになるという事情もあります。
また、音響についても単純にBGMだけであれば、ボタン一発という作戦もとれますが、
ファミコン世代のオレスカメンバーは、ここにサンプラーを利用した効果音を加えます。
何かアクションをするたびに、パンチの音とかおならの音プーとか入れますので、
てんやわんや。
裏方の人間は基本的に一人で、照明操作+BGMのMD操作+効果音のサンプラー操作を行います。
ですがその一人が、上演中に交代する形で入れ替わっていきます。
なので、舞台と各種装置の間をスムーズに移動できるように、
写真のように音響・照明装置が組まれ、舞台と背中合わせで配置しています。
当然ながら、舞台に背を向けていると、照明とか効果音とかのタイミングが合いません。
セリフにタイミングをあわせる場合もありますが、それもなかなか難しい。
いろいろ考えた末、今回は舞台の袖の見えないところに、カメラを設置しパソコンと接続して
舞台の映像を見ながら照明・音響装置を操作する形にしました。
カメラの映像は、写真右下のモニターに映ります。
裏方はそのモニターで舞台の様子を見ながら、阿修羅のようにボタンを押しているのです。
白鳥は水面下で必死に足を動かすのです。
そんな大変さを見ている方がまったく気づかない。
それが理想です。(^^)